(あしあと その456・中央区の150・北海道神宮の18)
北海道神宮の中央部は広大な植樹林となっていて、散策路が設けられています。ここに植樹されているのは、ソメイヨシノ、エゾヤマザクラ、ヤエザクラなどの桜の木です。
そこは「明治の森」と名づけられていて、その散策路の脇に立てられた説明板には、「北海道神宮の桜の由来」が記されています。
「北海道神宮の桜の由来
明治八年四月、手稲村(当時)の住人福玉仙吉は、山々を歩いて集めた桜(エゾヤマザクラ)百五十本を初めて献木しました。
当時の境内周辺は巨大な老木や灌木が鬱蒼と茂り昼なお暗い状況で、道路という程の道もなく参拝する人はほとんど見られませんでした。
このエゾヤマザクラは、第二鳥居から社殿に向かって左右両側に植えられましたが、これが北海道の桜の名所となった境内の桜の始まりです。
こうして境内の桜は全道的な名所となり、春のお花見は、札幌市民の生活暦に定着しています。
大正五年五月十三日には福玉仙吉翁を顕彰する記念碑が札幌市街馬車軌道株式会社の寄進により建立されました。
平成八年春、子孫一同は、先の記念碑が損傷のため、この銘板を建立し、永く福玉仙吉翁の功を顕彰するものであります。
平成八年五月吉日 北海道神宮宮司 中野 尹亮 識」
福玉仙吉翁の功績を記した記念碑は、現在も表参道脇の森林内にひっそりとたたずんでいます。
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