(あしあと その224・南区の61・中の沢の1)
中ノ沢の小高い丘の麓に藻岩神社の境内が広がり、そこには多数の碑が並んでいます。
その一つが、境内の奥に鎮座する自然石でできた「安斎幸作翁顕彰碑」です。碑銘の脇には、これを揮毫した「札幌市長 板垣武四」と添えられています。
碑の台座の正面には黒御影石でできた石板がはめ込まれ、それには、
「安斎幸作翁を憶う
翁の一生は無私と奉仕と誠実に彩られ いまもなお輝きに満つ
明治三十三年十二月二十一日藻岩に生れ 郷土に生き 地域発展に献身の生涯を送る
円山町議 札幌市議を始め藻岩警防団長 藻岩藻岩下連合公区長 藻岩地区町内会連合会初代会長 藻岩神社敬神講長 札幌市西部森林組合長 農業委員 札幌市連合遺族会会長など翁の実行力 明朗さ 頑固なまでの情熱 その業績は藻岩の地に数多く残る
札幌市功労者 従六位 勲五等瑞宝章 人を思い 地域を思い 藻岩を思い 明日に夢を抱きつつ
昭和六十年九月二十一日 八十五才の天寿を全うす」
と、安斎氏の功績を讃えています。
台座の背面にはめ込まれた石板には、「発起人」として、元参議院議員町村金吾氏、元札幌市長板垣武四氏をはじめとする錚々たる顔ぶれが名前を連ねています。その左側には、「平成元年十一月三日建立」と安斎氏の親族と思われる数人の氏名が刻まれています。
安斎氏の功績は、その銘板に記されたとおり、藻岩に生まれ、藻岩とともに生き、長寿を全うした人生とともにありました。
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