「劇作家・久保栄生誕地」。

(あしあと その178・中央区の102・大通公園の14)

南2条西8丁目の東進の一方通行は南2条の仲通りになりますが、この通りの南側に並ぶあるビルの前に説明板が立てられています。それは、ここが「劇作家・久保栄生誕地」であることを示しています。

そこには、

「明治33年(一九〇〇)12月28日に南二条西八丁目のこの地で生まれた。創成小学校で三年生まで学び、上京後もたびたび帰省して故郷に親しんだが、東京の一中、一高、東大を経て新劇界に入る。

劇作家、演出家、小説家として活躍し近代日本の文学、演劇界に大きな足跡を残したが、戯曲「五稜郭血書」「火山灰地」「林檎園日記」、小説「のぼり窯」は北海道を代表する取材作である。

昭和33年(一九五八)8月15日に東京で没した。実弟の洋画家久保守も明治38年にこの地で生まる。」

と記されています。

久保氏は、プロレタリア系の演劇集団に加盟してプロレタリア文学運動の一翼を担い、すぐれた作品を数多く残しています。案内板に記された戯曲の3作品は、それぞれ函館、帯広・音更、札幌の平岸など、北海道を舞台にしたものです。また小説作品は、野幌の煉瓦事業を題材にした大作ですが、久保の自死により未完に終わっています。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(西部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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