「岩村通俊之像」。

(あしあと その119・中央区の70・円山公園の1)

円山公園内の敷地を北に向かって歩いて行くと、うっそうとした森林の中に北1条通を背に立つ銅像が忽然と姿を現します。これは、北海道開拓に尽力した初代北海道庁長官の岩村通俊の功績を称えて建立された「岩村通俊之像」です。

この像はもともと、昭和8年に彫刻家本山白雲の手によって作られ、大通公園の西11丁目に建てられていました。その後大戦による金属類の供出により失われましたが、昭和42年に開道百年を記念して再建し、現在地に置かれています。

現在の銅像は、彫刻家佐藤忠良の手により、当初建てられていた姿を忠実に再現されています。

その台座の背面と左側面にはレリーフが埋め込まれており、それにはそれぞれ次のように記されています。

「岩村通俊は高知県の人。明治二年開拓判官となり、北辺開拓の重任にあたる。通俊は、国内に類例をみない区画設計を断行し、近代都市札幌の礎を築いた。明治十九年、北海道庁が設置されるや初代長官となり、地形測量、殖民地選定、道路の開削などの基礎事業を創目、官業を整理して民業に移すなど、拓殖政策の転換をはかった。さらに、かねて着目していた奥地開拓の緒を開くなど、北海道開拓に一時期を画する成果をあげた。その偉業はまことに偉大である。

ここに北海道百年を迎えるにあたり、その偉業を回顧し、功績を永く後代に伝えるため、この像を建立する。

昭和四十二年十月 北海道開拓功労者顕彰像建立期成会 会長  廣瀬 経一」

「題字 町村金吾 構想 加藤顕清 制作 佐藤忠良」

「歴史のあしあと 札幌の碑」(西部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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