「四翁表功之碑」と副碑。

(あしあと その83・中央区の60・中島公園の4)

中島公園内の「東宮殿下御慶事記念櫻」碑のすぐ南側に、大小の石碑が並んで立っています。これは、札幌の開拓に当って尽力した4名の人物の功績を称えた「四翁表功之碑」とその副碑です。

「四翁表功之碑」の背面には、本碑の背面には、

「明治維新 敕〇北彊乃相地於札幌〇阡陌置政廰其創始際率先盡力以水原寅蔵大岡助右衛門石川正叟對馬嘉三郎為白眉而功勞偕偉即為之

銘銘曰

望山〇〇 豊川清淪 兢秀千古 流芳萬春

大正七年八月」

と刻まれています。その大略は、札幌市教育委員会編さっぽろ文庫45「札幌の碑」に、「明治維新いらい開拓の苦労を続け、札幌の地を開いて政庁も置いた。これに率先して尽力したのは、水原寅蔵、大岡助右衛門、石川正叟、対馬嘉三郎であり、その功労は白眉である」と読むことができるとされています。これに続く漢詩は、長い年月により判読が困難になっているようです。

この碑に向かって右側に建つ副碑にも漢文が刻まれており、

「今茲開道五十年記念博覧會見催元札幌區焉南部源蔵欲幸此機靱水原寅蔵大岡助右衛門石川正叟對馬嘉三郎等功績〇貞珉以傳〇不朽阿部宇之八阿由葉宗三郎阿部彌一郎渡邊和吉等賛之乃汎謀同志者醵金以建此碑名稱四翁表功之碑因亦鐫其姓名併傳之云

大正七年八月 発起人」

と刻まれて、33人の氏名が並んでいます。

碑に刻まれた年は、いずれの碑も「大正七年八月」であり、この年の8月1日から9月19日までの期間中「開道五十年記念北海道博覧会」が開催され、第1会場の中島公園には、教育、農業、園芸、林業、鉱業、機館などのテーマ館が建てられました。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(西部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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