(あしあと その59・中央区の50・北海道神宮の6)
北海道神宮の円山公園口鳥居から進んで開拓神社の隣にあるのが、「札幌鉱霊神社」です。
参道に面して建てられた由緒書の脇から小道を通って進むと、こじんまりとした神社が鎮座しています。
鉱霊神社は北海道神宮の末社の一つであり、鉱山殉職者を慰霊する目的で建立されました。その由緒書にはこう書かれています。
「北海道神宮末社 札幌鑛霊神社
札幌鉱霊神社は北海道開拓の先駆をなした鉱業に従事しその発展に貢献してきた幾多の殉職者が奉祀されています。
殉職者の御霊に真心を捧げその功績を敬仰し祭祀を営むため、当時の札幌鉱山監督局長久保喜六氏の提唱により鉱霊社が建立され、昭和十八年六月二十五日には鎮座祭並びに第一回合祀祭が盛大に執り行われました。
その後北海道神宮の末社として昭和二十四年この境内に遷座され、札幌鉱霊神社と改め今日に至っております。爾来六月二十五日を例祭日と定めて祭祀を営むと同時に、新たな殉職者の合祀も併せて行い、本道鉱業の安全と発展を祈願しているものであります。」
当初鉱霊社として建立された場所は、当時の札幌鉱山監督局の前庭であり、同局の50周年記念事業として建立されたのが始まりだそうです。優良な石炭や金属・非金属の採掘に栄えた道内の鉱山も、今ではほとんど閉山の憂き目にあっていますが、その開発の陰で多くの方が命を失ったことを決して忘れてはなりません。
0コメント