(あしあと その58・中央区の49・北海道神宮の5)
北海道神宮には、北海道の開拓に功労があった37柱の祭神を祀る「開拓神社」があります。
開拓神社は、北海道神宮の末社として指定されており、元は昭和13年に北海道開拓70年を記念して建立された開拓奉斎殿が前身になります。建立された当時は、奉斎神として松前氏の始祖である武田信広以下36柱が鎮座し、その後昭和29年に帯広の農聖と称された依田勉三が加わえられ、現在は功労者37柱の御祭神をお祀りしています。その後鎮座50年を迎えた昭和63年に拝殿が造営され、現在に至っています。
神社の鳥居脇にある由緒書きには、こう記されています。
「北海道神宮末社開拓神社
一、由緒 開拓神社は開道七十周年に当り北海道開拓に偉大な功績のあった物故開拓功労者の御霊をお祀りし、永久に尊崇申し上げたいという、時の北海道長官石黒英彦の提唱によって昭和十三年八月十五日に現在の地に御鎮座になりました。その後昭和六十三年御鎮座五十年を記念して拝殿が御造営されました。
二、御祭神 北海道開拓の功労者 三十七柱
武田 信廣 命 鈴鹿甚右衛門命 吾妻 謙 命 松前 慶広 命 井上 長秋 命 佐野孫右衛門命 佐藤 信景 命 松前 徳廣 命 伊達 邦直 命 村山 伝兵衛命 田崎 東 命 黒田 清隆 命 松田 傳十郎命 鍋島 直正 命 小林 重吉 命 本多 利明 命 島 義勇 命 永山 武四郎命 伊能 忠敬 命 松川 弁之助命 岡本 監輔 命 高田屋嘉兵衛命 続 豊治 命 伊達 邦成 命 栖原 角兵衛命 下國 安藝 命 東久世 通禧命 最上 徳内 命 清水谷 公考命 田村 顕允 命 近藤 重蔵 命 早川弥五左衛門命 岩村 通俊 命 間宮 林蔵 命 松浦 武四郎命 依田 勉三 命 中川 五郎治命
三、例 祭 八月十五日 エゾ地を北海道と改称した日
北海道の厳しい自然条件を克服しての開拓は、先人の艱難辛苦の足跡ぬきには考えられません。近年とみに経済の発展により、開拓に心血を注がれた御功績がともとすると忘れがちになった今日、この偉大な御事蹟をしっかりと見直し開拓の精神を受継ぐ使命があります。」
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