「森の歌」像。

(あしあと その721・中央区の223・中島公園の8)

中島公園の北側にある広場の中に、子供を抱く女性や少年達、動物などが周囲に配された円筒形の巨大な彫刻像があります。

この像は、昭和34年に中島公園内で開催された北海道大博覧会を記念して造られた「森の歌」像です。円筒形となった彫刻の基部の周囲に、「1958年北海道大博覧会記念 森の歌」、「制作設計 山内壯夫」、「協力 藤川基 北村善平 堀江直雄 セメント整型 松平実 台座制作 山本一也」、「1959」という文字が浮き出されています。

彫刻をよく見ると、人物の足元にある壺に「M.YAMAUCHI 1959 ASSIST .FUZIKAWA Z.KITAMURA M.HORIE」と彫られているのが見えます。山内壮夫は、岩見沢市生まれの日本を代表する彫刻家の一人で、札幌市内にも多くの彫刻像が残されています。

台座に取り付けられた説明板には、

「この彫刻は、昭和34年に、北海道博覧会を記念してつくられた記念広場中央の噴水池に白色セメントで制作されたものです。

この度、中島公園リフレッシュ事業に合わせて作家の功績をたたえ、永く保存するためブロンズで再鋳造して、この地に設置するものです。

平成9年9月22日」

と記されています。

平成9年のリフレッシュ事業では、公園内に札幌コンサートホールが建てられましたが、ホールが建設される前はそこに「子供の国」という遊園地がありました。博覧会の開催に伴って整備された噴水池のある記念広場は、現在のコンサートホールの東側に位置します。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(西部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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