「月山神社」碑。

(あしあと その691・手稲の17・手稲本町の12)

手稲神社の境内にある「牛馬塔」碑の右側にあるのが「月山神社」碑です。手稲硬石と思われる台座の上に置かれた碑に向かって、「月山」と「神社」の間に、右から「羽黒山」、「湯殿山」、「鳥海山」と並んで刻まれており、「大正六年五月三日 願主 千葉豊治」と添えらています。「出羽三山」と呼ばれる山岳信仰の大正となっている山は、「月山」、「羽黒山」、「湯殿山」での三峰で、いずれも山形県の県央部にあります。「鳥海山」は県北の秋田県との県境に位置しますが、これも古くから山岳信仰の対象とされています。

碑の背面には、

「碑誌

此の碑は 明治四十年四月父豊治渡道するに當り出羽三山大神に開拓の成功と家内安全を祈願して出発 後大正六年古郷の地岩手県陸中国西磐井郡老松村男沢 鎮座村社豊隆神社境内に建立せしを本年父の十三回忌を祈念して此の地に移す

維時 昭和五十一年五月十六日 (三名の氏名)建之」

と刻まれています。

出羽三山にちなんだ石碑がここに建てられている理由が、この碑誌により明らかとなっています。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(西部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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