「札幌市資料館(元札幌控訴院)」。

(あしあと その464・中央区の157・大通公園の23)

大通公園の最西端に建っているのが、現在は札幌市資料館として使われている元札幌控訴院の建物です。控訴院とは、現在の高等裁判所に相当する司法機関で、資料館内部に控訴院当時の法廷が再現されています。

札幌控訴院は、大正15年に建てられた札幌軟石造りの大型建造物で、現在はとても貴重なものとなっています。平成9年には、北海道で初めて国の登録有形文化財の指定を受けました。

建物に向かって左側の車寄せから敷地内に入ると、そのすぐ左手に札幌軟石でできたモニュメントが立っています。それには「昭和初期の鳥瞰図」として、札幌控訴院を中心とした地図の一部が掲げられており、その下には次のような説明が記されています。

「札幌市資料館

札幌市資料館は、大正15年(1926)9月札幌控訴院として建てられたレンガ組み軟石張り。

全国でも貴重な歴史的建造物であり、昭和22年に高等裁判所、同48年に札幌市資料館となった。」

建物正面の出入り口の張り出しには、公正無比の精神を表わした、目隠しをした女性のレリーフが飾られています。その上部に装飾された丸い平板のレリーフは、心の内を映し出す鏡を表わしています。

この建物が着工したのは大正13年で、その前年に関東大震災が発生しました。そのため、耐震を考慮してレンガ造りに札幌軟石張りという構造になりました。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(西部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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