「天然記念物 藻岩原始林」碑と副碑。

(あしあと その439・中央区の143・旭ケ丘の4)

札幌市を一望にできる藻岩山。山頂まで行くのにはいくつかの登山道がありますが、その一つに旭ケ丘の慈啓会病院前から延びている登山コースがあります。登山道の入口から少し入った脇に石碑が建っていますが、これが「天然記念物 藻岩原始林」碑とその副碑です。

本碑は白御影石でできた四角柱で、正面に「天然記念物 藻岩原始林」と刻まれています。

碑の左側面と背面には、それぞれ「昭和四四年一一月一六日建設」、「文部省 北海道教育委員会」と刻まれています。

本碑に向かって右側には白御影石の大きな石板が置かれており、その碑面には、

「天然記念物 藻岩原始林 所在地 札幌市字藻岩国有林 指定年月日 大正一〇年三月三日

この原始林は明治のはじめ開拓使時代から保護されその後、北海道庁が現生天然保存林に編入し大正一〇年に天然記念物に指定された。

指定地は山頂から分水嶺を境にした北東斜面一帯で樹種は場所によって違うが広葉樹ではシナノキ、エゾイタヤが主で、これにサワシハ、オヒョウ、シウリザクラ、ヤマモミジ、アオダモが混生し、わずかにミズナラ、ウダイカンバがある。針葉樹ではトドマツがあり小面積の純林もみられるがエゾ松は少ない。林床にはクマイザサ、ネマガリダケが多い。この原始林一帯は樹林と草木類をあわせて四〇〇種以上の植物があり学術上非常に貴重である。

注意事項及び図面略 文部省 北海道教育委員会 昭和四四年一一月一六日建設」

と刻まれています。

この石碑は、同じものが藻岩山山頂にも建てられています。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(西部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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