「故柏谷万吉之記念碑」。

(あしあと その165・中央区の92・豊水の12)

成田山新栄寺の境内に続いて並ぶ小さめの自然石の碑は、「故柏谷万吉之記念碑」です。

その台座の正面には、「明治二十六年九月十三日没」と死没された年月日が刻まれています。

さらに台座の背面から右側面にかけて、「賛成者」、「発起人」、「世話人」の名前がずらりと並んでいます。

柏谷万吉の出自については判然としませんが、「賛成者」の筆頭に刻まれた笠原文司は元仙台亘理藩士で、箱館戦争の際に榎本軍の一員として戦った侠客です。戦後札幌に渡ってすすきのに花月楼という遊郭を開き、札幌初の芸妓見番として薄野見番を開きました。柏谷万吉も薄野遊郭に縁の深い方と思われます。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(西部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

0コメント

  • 1000 / 1000