(あしあと その94・南区の27・石山の1)
石山地区は、その名が示すとおり札幌軟石の産出で発展しました。各地から移り住んできた石工によって、地域の安寧を願う石碑や戦没者の霊を慰める石碑が建てられました。その多くが石山神社に移転されて境内に散らばっていましたが、平成16年の創祀120年記念行事の一環として行われた整備事業で境内の一角に集められました。
この碑群の左側には、地鎮や祭祀に関する碑が集約されています。中でも一番目を引く巨石で作られた碑が、「山乃神」碑です。
丸っこい独特の字体で刻まれた山の神は、どこか人懐っこい神様の姿を連想させてくれます。石碑の台座には「石山組中」と刻まれていますが、これは石工の組合のような集まりになるものかと思われます。
南区役所のHPによると、この碑は石山神社の起源となる御神体の石碑で、明治24年に現在では唯一札幌軟石の採石を行っている石山2条2丁目にある辻石材工業(株)裏に建立されましたが、明治43年になって現在地に移転されました。
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