「小説家 船山馨生誕地」。

(あしあと その20・中央区の18・大通公園の7)

大通西8丁目の大通公園の南側に建っている近代的ビルの敷地の北東角に、「小説家 船山馨生誕地」と記された説明板が立てられています。

そこには、同氏の略歴が記されています。

「大正3年(一九一四)3月31日に南大通西8丁目の東側一角で生まれ、幼・少・青年期を私情豊かな札幌の街で過した。

戦争中にこの地を舞台にした「北国物語」など抒情味をたたえた作品によって文学的出発を告げ、敗戦直後は戦後派作家として活躍し、やがて札幌の歴史と人間愛を雄大に描いた「石狩平野」などの豊潤な長篇を世に問い、国民的歴史ロマン作家の地位を確立した。

昭和58年8月5日東京で没す。」

「石狩平野」は、明治・大正・昭和にわたって北海道の厳しい自然の中でたくましく生きる1人の女性の半生を描いた長編作品です。船山は、二度芥川賞の候補に選ばれたほどの実力を持つ作家ですが、戦後間もなくヒロポン(覚せい剤)中毒となって文壇から見放され、長い不遇の時期を過ごしました。「石狩平野」は、彼が再び脚光を浴びる起死回生の大作でした。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(西部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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