「山岸巨狼句碑」。

(あしあと その818・中央区の248・盤渓の5)

盤渓のスキー場から西区方向に進んだところに、炭火焼が楽しめるレストランがありますが、その駐車場の一隅に鏡張りのモニュメントが置かれています。

中央で縦にくの字に折れた二面の鏡面の碑は、「山岸巨狼句碑」です。

正面に向かって右上から、時計回りに、

「ものゝ芽尓(に) 押されて 雪乃(の) 裾しきる 巨狼」

「園芯よ水あれば佇ち百合匂ふ 巨狼」

「天より斧 凍海ふかく 罅はしる 巨狼」 

「山は遠く見るもの枯乃(の)はげしさよ 巨狼」

の4句が記されています。

碑の背面には、

「山岸巨狼(本名 佐藤次郎)

明治四十三年三月二十二日北海道余市町に生る。永く拓銀に勤務。

昭和五年に作句。「石楠」「時雨」「葦牙」「緋衣」等に所属。昭和四十七年十二月長谷部虎杖子の死により推されて「葦牙」主宰として現在に至る。

昭和五十九年度札幌市民文化奨励賞受賞。

建立の趣旨

本年六月を以って「時雨」「葦牙」通巻七百号の達成を記念し葦牙俳句会会員により建立す。

平成元年九月三十日 デザイン/一原有徳 施工/アドステンレス工房」

と記された金属板が掲げられています。山岸氏は余市町出身で、北海道俳句協会の第2代会長を務めました。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(西部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

0コメント

  • 1000 / 1000