(あしあと その589・西区の33・平和の9)
平和の閑静な住宅街の中にある平和第二会館の敷地内に建てられた石碑が「開村用水記念碑」です。
会館前の駐車場の片隅に、コンクリートで固められ、四面に黒御影の石板がはめこまれた台座が置かれ、さらに上台に置かれた自然石の上に、大きな自然石でできた石碑が建てられています。平らに削られた碑面には、「開村用水記念碑」と刻まれています。
台座の正面には、「開村用水記念碑建設寄附者芳名」として多数の人名が刻まれています。
また左側面には、「開村用水記念碑保存会員名簿」として、ここにも多数の氏名が刻まれています。
碑の背面には、「昭和参年四月拾五日建立」と刻まれています。
台座の右側面には、
「明治十九年三月六日 石井助太郎 春中嶋太郎 並ニ同年九月五日 安井茂右門 外十七名移住 農業ニ従事シ 明治三十八年五月六日 坂井三郎右エ門外十八名 発寒川ヨリ引用水出願 同月十四日許可」
と、また背面には「平成八年八月八日移設 保存会会長 安井實次」とそれぞれ刻まれています。
平和地区に最初に入植したのは山口県の出身者で、そこに福井県出身者が入り、順次開墾を行っていきましたが、この地域は海抜が高かったため、水を容易に得ることができませんでした。そこで、明治38年になって発寒川から水を引くことを願い出て許可され、農地を造成していきました。
当初平和1条7丁目にあったこの碑は、平成8年に平和2条8丁目のこの場所に移設されました。
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