(あしあと その414・西区の8・発寒の3)
JR函館本線の発寒中央駅から100メートルほど北に向かったところに発寒神社の境内が見えてきます。その社殿の前にはいくつかの石碑があります。
その一つが、「発寒移住記念碑」です。自然石が積まれた台座の上に、安山岩でできた石碑が建てられており、碑面には「発寒移住記念碑 札幌市長髙田富與」と刻まれています。揮毫した髙田富與氏は、公選で初となる5代目の札幌市長を務めました。
碑の背面の下部には、発寒開拓の謂われが漢文で刻まれており、それには、
「安政元年幕府ハ目付堀織部正利煕勘定吟味役村垣淡路守範正ニ命ジテ蝦夷地巡視セシム其ノ復命ニヨリ発寒ニ幕府旗本ノ士ヲ移住セシムル事ニ決シ安政四年与力山岡精次郎小普請組阿部兵庫支配秋山栄太郎其弟鉄三郎大竹鎮十郎永田休蔵輕部傳一郎仝豊三郎弓氣多源之丞秋場熊蔵鈴木顕輔酒井和三郎大谷某山田某ガ入地開墾二從事セリ永田休蔵ハ実二十一戸ノ農家ヲ伴ヒ移住シ発寒ハ当時石狩原頭二於ケル唯一ノ集団移民地ナリキ
皇紀二千六百十九年五月 皇太子殿下御成婚記念 発寒神社宮司 有田久一 謹書 施工 石谷石材店 刻」
と刻まれています。皇紀2619年は、昭和24年に当たります。
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