「旧定山渓鉄道」。

(あしあと その266・南区の83・定山渓の7)

以前に紹介した定山渓温泉にある「北海道三景之碑」。この碑の手前に、近くにあるホテルの日帰り客専用駐車場がありますが、その入り口付近に広がるの敷地内に金属製のモニュメントが建てられているのがわかります。

モニュメントの周辺には大きな札幌軟石が積まれていますが、このモニュメントには、「旧定山渓鉄道」と記されており、ここがかつて札幌市内と定山渓温泉を結んでいた定山渓鉄道の発着点である旧定山渓駅であったことを示しています。

モニュメントの一面には、「石山付近を走る定山渓鉄道(昭和15年)」と題された写真が配され、他の面には次のように説明書きが記されています。

「定山渓鉄道は、大正7年(1918年)白石から豊平を経て定山渓までの29.9kmにわたり開通した温泉への利用客の輸送や豊平川上流の木材、豊羽鉱山の鉱石の運搬などに利用され、定山渓の発展に貢献した。しかし自動車の普及により、昭和44年(1969年)半世紀にわたる歴史を閉じた。ここはかつて終点の定山渓駅があったところで駅舎の礎石がわずかに残っている。」

説明にあるように、この敷地に放置された札幌軟石は、旧定山渓駅の駅舎を支えてきた礎石の一部になります。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(西部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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