(あしあと その101・南区の31・藤野の2)
国道230号を定山渓方向に向かって藤野に入り、2条6丁目の丁字路交差点から右折してさらに中通りに入った個人住宅の庭先に、白い木柱が立てられています。これが「旧定鉄 十五島公園停留所跡」を示す柱です。
柱の四面にはそれぞれ、
「定山渓鉄道十五島公園停留所跡(昭和三十四年開設・昭和四十四年廃止)」
「豊平駅から定山渓間(開設大正七年)の輸送の基幹として活躍し地域の発展に貢献した」
「藤野開基百二十年記念事業実行委員会」
「平成十六年五月建立」
と記されています。
この停留所は、起点の旧定鉄東札幌駅から数えて8駅目(停留所としては3駅目)、終点の定山渓駅から数えても10駅目(停留所としては7駅目)の駅になります。国道230号から入った道を突き当りの豊平川の河畔まで行くと、停留所の名前にもなり、現在も市民の憩いの場として利用されている十五島公園があります。ふつうの民家の庭先に忽然と現れる標柱が立てられた整然とした住宅街の一角を見渡しても、行楽客を乗降させたかつての停留所の賑わいは想像さえつきません。
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