「追悼碑」。

(あしあと その792・南区の169・簾舞の15)

硬石山のふもとから白川を通って豊平川を渡ったところの高台に、明治40年に開山した古刹の大松寺本院があります。境内に入り、本堂に向かってすぐ右手にそびえる松の巨木がひときわ目に付きますが、その根元に小さな石碑が置かれています。

これは「追悼碑」と呼ばれるもので、白御影でできた碑の碑面に黒御影の石板がはめ込まれ、そこに「追悼碑」と刻まれています。

碑の背面には「簾舞小学校第五代校長 星正先生茲にねむる 明治四十三年二月四日没」と、碑の左側面には「題〇 札幌市南区長 南里寿治 寄贈辻石材工業株式会社社長」とそれぞれ刻まれています。

この碑は、明治37年から同43年まで簾舞小学校校長として青少年の教育に心血を注ぎ、在職中に亡くなった星正氏の死を悼んで、昭和57年に建てられたものです。星氏は地域住民の手によってこの地に葬られ、その際に植えた赤松が今では本堂の屋根を超すほどの大木なったと言われています。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(西部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

0コメント

  • 1000 / 1000