(あしあと その668・南区の149・簾舞の13)
国道230号を簾舞に向かう途中、藤野公園の手前から豊平川方向に向かう分岐があります。この道を進んでいくと、三叉路の交差点を簾舞方向に左折してすぐ右手に藻岩取水堰が見えてきます。
取水堰の手前に、豊平川に張り出すように広場が設けられていて、対岸にも同じような張り出しが残されているのが見えます。
張り出し部分からは藻岩取水堰が一望でき、手すりから身を乗り出すと、豊平川の水が勢いよく流れ出す勇壮な光景が広がります。
広場の一角には説明板が立てられており、そこには初代から最後までの御料橋の写真とともに、次のように記されています。
「御料(ごりょう)橋の歴史
札幌の母なる川「豊平川」には、大小47の橋が架かっており、その中でも「御料橋」は、明治期の流出などによる架け替えをはじめ、数多く架け替えられてきました。
その昔、明治32年御料局(営林局)からの貸下げに始まる砥山地区の入植者は、八剣山の裏側や三合目道(明治期)、崖下道(大正期)を通り、観音沢と御料橋を経由して対岸の簾舞に渡り、用事を足しました。
昭和18年には傷痍軍人国立北海道第二療養所が開設され、御料橋は患者や職員家族の通勤・通学、圑山周辺の造材や燃材の搬出にも利用されました。
また、柱状節理や藻岩ダムの景観と相まって多くの市民が親しみを持つ御料橋は、簾舞地区の象徴でもありました。
この場所に架けられていた御料橋は平成25年11月28日をもって役目を終え、下流側に架け替えられた新御料橋にその役目を譲りました。
御料橋のこれまでの活躍に感謝し、永遠に忘れることなく語り継がれるように願いを込め、「記念碑」としてこの看板を設置しました。
平成27年3月22日 札幌市・簾舞地区町内会連合会」
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