「花之本聴秋句碑」。

(あしあと その538・南区の132・定山渓の10)

JRグループの定山渓温泉の保養所である白糸荘の前庭に、自然石でできた句碑が置かれています。

植え込みの中にある丸みを帯びた大きな石の面には、

「この紅葉 この温泉ありて 別天地」

と刻まれているようです。

碑面の文字は半ば風化して読み取りにくいですが、石碑の後方に看板が立てられていて、そこには

「この紅葉 この温泉ありて 別天地 何度か札幌を訪れた花之本聴秋が」

とあり、その先は文字がところどころ薄れかけて読みにくくなってます。

花之本聴秋は、嘉永5年に岐阜県に生れました。京都における俳句の花本流派の11世宗匠で、明治42年、大正13年、大正15年の3回(資料によっては前の2年の2回)来道しており、明治20年代に当時の北海道毎日新聞(現北海道新聞)の句の選を担当したこともあるなど、北海道にゆかりの深い俳人でもあります。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(西部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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