「山口開基八十周年記念碑」。

(あしあと その291・手稲の1・山口の1)

石狩市と小樽市を結ぶ国道337号の間は、その間で手稲区山口を通ります。この国道沿いの南側に、赤い大きな鳥居が建っているのが見えますが、これが山口神社です。

神社の境内には3基の石碑が建てられており、その真ん中の一つが「山口開基八十周年記念碑」です。

札幌軟石でできた石柱の碑の碑面には、堂々とした筆字で「山口開基八十周年記念碑」と刻まれています。

碑の背面には、「昭和三十五年十月三日建之」と刻まれており、その下に「発起人」として数名の氏名が刻まれていますが、残念ながらその部分が風化してしまって文字が読み取れなくなっています。

山口地区は、その名が示すように、山口県からの移住者によって明治15年から開拓が始まりました。海岸線に近い砂地と湿地が入り混じった土地は開墾には不向きで、言葉にはいい表せない困難が伴ったものと想像できます。手稲は、昭和17年の字名改正で手稲村となった際に12の字(あざ)が置かれて、それぞれ手稲〇〇と呼称されており、山口地区も手稲山口と呼ばれていました。その後札幌市と合併し、現在は手稲区山口となっています。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(西部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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